ゼニスブルーの交差点





 夢の中で、小さな私は泣きながら朝貴を睨みつけて、べべのマシュマロを突き返していた。

 関わらないで、消えてくれる?

 私が泣くと、朝貴もわんわん泣き出して、二人で泣きながらいつのまにか爆笑していた。泣き笑いして、永遠に楽しそうだ。

 ──目が覚めると、再び小鳥の声がピチピチ響いている。

「……朝貴」

 絶対聞こえないはずの声で言うのに、眠っているはずの朝貴は、私の背中をいつまでも撫でてくれた。




─了─




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