ゼニスブルーの交差点




 圧倒的に俺の方の気持ちが強いのは、もう明らかに分かりきっている。

 自覚しているから良いし、返事がもらえるだけで嬉しい。

 今まで見ていて、あさなは淡白そうだと思っていたし、そんなあさなから好きって言ってもらえた俺って──

 月曜日、会えることの嬉しいドキドキを感じながら、秋晴れの気持ちの良い空気を吸い自転車を漕ぐ。

 高校生活の中で、一番学校へ行くのが楽しみな日だろう。

 しかし、そのワクワクドキドキも駐輪場で自転車を降りる頃から緊張へと変わり、あさなは俺を見てどう思うのか。




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