極上タラシオトコの本気を引き出す方法
髪を乾かしていると、玄関のチャイムが鳴って、紗耶が心配そうな顔で入ってきた。
「莉子、大丈夫なの?」
さらに眉を下げてそういう紗耶を見て、私は泣きそうになった。
「大丈夫だよ。
もう分かってるかもしれないけど、私昨日、広瀬先生とそういうことしちゃった」
「うん。そっか」
やっぱり紗耶は分かっていたようにうんうんと落ち着いた様子で頷いた。
そしてしばらく沈黙が続いたあと、
「莉子の気持ちは?後悔してる?」
そう聞かれて、私はさっきからずっと考えていたことを紗耶に話すことにした。
「後悔はしてないって完全に言い切れる訳じゃない。
きっと、これで広瀬先生から見る私はもう都合のいい女かもしれないし、
たぶん、自分で価値を下げちゃったんだろうなって思う」