あの夏、もう一度君に出会えるなら

ジャンケン

〈じゃんけんポイッ!!〉
 

一斉に出されたら手の形。


それは、チョキ、チョキ、チョキ、パー


「はぁーッ!また、俺の負けかよッ!」



ジャンケンで負けた優馬はその場から崩れ落ちてしまった。



「アハハっ!優馬、ほんとにジャンケンようぇーよな」


秀太と光輝は優馬をイジる。


「俺ばっかり罰ゲームじゃねぇかよ。」


「八回連続………w」


「おいっ!!笑うんじゃねぇ!秀太!!」


「ごめんって!!」


「罰ゲームっつうても、黒歴史、タバスコピザ、チョップ諸々全部やっちまったしな。」


秀太は、つまらなさそうな顔をしながら帰る準備をし始めた。


「俺、ガチで泣きそーだわ。」


優馬は、自分の手を眺めていた。


「罰ゲームもやることネェし、時間もおっせぇから、切上げっか。」


「っえ!?いいのか!?光輝、お前いいやつだなっ!!」


先程まで死んだ魚のような目をしていた優馬が一瞬にして輝いた。


「あっ!!」


光輝は何かを思いついたように叫んだ。


「ちょっと待てよ。俺、いいこと思いついちゃったぁ」


光輝イタズラを仕掛ける子供のような顔をしていた。


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