まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
 春くんも、理人さんがその気になったら、この里も一夜でなくなると言っていたけど……火で焦げた匂い?

「……ずっと、起きなかったので心配しました」

 背後から唐突にかけられた声にドキっとして、振り向いた。

 私の唇にキスをすると、そのまま舌を差し込んでくちゅくちゅと口の中を混ぜ合わせる。久しぶりのキスに頭がぼーっとする。気持ち良すぎて、溶けていきそう。

 理人さんは何故か執拗に私の唾液を飲もうとするし、息も上手に出来ない。

 やっと口を離した時には、私はふにゃふにゃになっていたと思う。

「はあっ……はあ」

 息をついた私に色気たっぷりの視線を送り、そっと時計を見て優しく微笑んだ。

「それじゃ……夕食まで、また練習しましょうか?」

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