まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
「うん? もうちょっとで理人の匂いつけ終わったら、雄吾で俺の番。でしょ?」

 あ、そうだった。なんか理人さんでいっぱいいっぱいになってたけど、この二人ともするんだ……。

 なんかこうして顔を合わせているだけに生々しく思えてきてしまって、凄く恥ずかしくなった。にこにこする春くんに向かって、私は立ち上がりつつ言った。

「私……お風呂に入って、そろそろ寝るね」

「え? 何で? 透子?」

「お前……何でもあけすけに言いすぎだろ。ほんと頭良い癖に、バカだな」

 慌てたような春くんと呆れた雄吾さんの声を聞きながら、私はパタパタとそこから立ち去った。

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