まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
 私なんかが、あんな素敵な人たち全員と結婚しちゃってて良いのかなって。

 不意にコンコン、とノックの音がした。

 ハッと気がつけば、お風呂に入って濡れた髪のままソファに座り込んで、とりとめのない考え事をしてしまっていた。

 慌ててドアを開けたら、大きなマグカップを片手に持っている雄吾さんが居た。

「少し……良いか?」

「え? あ、はい。どうぞ」

 慌てて彼を、部屋に招き入れる。大きなマグカップを不思議そうにしていた私に渡すと、雄吾さんはぶっきらぼうに言った。

「ココアだ。甘いもの飲むと、雌は大体機嫌が良くなるからな」

「……ありがとうございます」

 ふふっと微笑むと雄吾さんは照れくさそうに、目を逸らしてソファに腰掛けた。私もその後を追って、彼の隣に座った。

「春は、今反省してる。あいつは、頭が良すぎてたまに……いつもか、バカなんだ。許してやってくれ」

「えっと……はい。ごめんなさい。この世界の人達では当たり前のことだとは、わかってはいるんですけど、やっぱり……抵抗があって」

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