まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え①~人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~
 凛太さんはどうにか湧き上がる怒りを抑えようとしているのか、いつもは響きの良い声がどんどん低くなっていく。

「俺の奥さんにどうこうするなんて、もう考えない方が良いよ~。まあ、俺一人だけならともかく、ね? ……透子、もっとベッドで楽しもう。もっと、気持ち良くしてあげる」

 甘やかすような声を出して、春くんは私の持っていたスマホの終話ボタンを押した。

 私を抱き上げてからベッドへと寝かせて、カーテンの隙間がないようにきっちり締めた。

「ね? 面白かったでしょ?」

 春くんは本当にすっごく楽しそうだったけど、私はその可愛い笑顔を怒るに怒れなくて口を尖らせた。

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