愛していますよ、だから幸せになってくださいね!

「私の事はなんて書かれていたんですか? 気になるなぁ」


 興味深々と言った感じのウェズリー様にお父様は


「男親的には面白くない事もありました。どこどこに行ったとか、何をしたとかそんな事ですよ。他にはミシェルがウェズリー殿下に惹かれているのだろうと思われる文面もあったという事だけは言えます」



「へぇ~。それは頑張った甲斐があったと言う事ですね。ミシェルは私にはそういう素振りは一切見せなかったから、新鮮ですねぇ」


 ご機嫌なウェズリー様を他所目に


「知りません!」


 とだけ答えた。こうやってウェズリー様はたまに我が家に来て家族と交流を深めてくださった。三年後に南の国に嫁ぐ際に寂しい気持ちにならないようにと、いつも気を遣ってくださる。

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