星と空
「紗良ちゃん、紗良ちゃんが怖いなって思うものあるかな?」

…ちゃ…ちゃんと言わなきゃ。
「…おか…さんとお……さん」

「そうだよね、でももう紗良ちゃんを傷つける人はいないんだよ。」

「1人…いや…暗いのも…寒いのも…車も…」

あの頃は本当に地獄だった…。

「そっか、なんでいやなのかな?風舞先生に教えてくれる?」

コクン
「暗いのは…お……さんがとじこめ…た。寒い…のは、ベランダ…でもバレ…から…く…ま。」

「そうなんだね。怖かったよね。嫌だったよね。ごめんね。泣いてもいいよ。」

ウワァァァン ヒック グスッ…

「大丈夫、大丈夫。紗良ちゃんは悪い子じゃないよ。優しい、いい子だよ。」

プルプルプルプル

ビクッ
びっくりしたぁ…。

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