イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

「なんで柚月が謝るの。大丈夫だよ」



よしよしと頭を撫でてくれる。その手が柔らかくて暖かくて、心地よかった。


そうか……聖奈ちゃんが1番怖がっていたのは僕たちを失うことだ。愛を知らない聖奈ちゃんが心を開いてくれたのは僕たちが無条件に聖奈ちゃんを愛したから。


それは兄さんも、母さんも親父も同じ。



「聖奈ちゃん……兄さんのことが好きなの?」


「えっ!?き、急にどうしたの?そんなわけないじゃない!」


「僕ね……聖奈ちゃんのこと、好きなんだぁ……」



聖奈ちゃんの反応を見て確信した。


僕の恋は叶わない。だけどこの気持ちは伝えたくて、告白した。



「私も好きだよ。いつも優しくて、頼りになってくれて。柚月のこと、大好き!」



そっと離れると聖奈ちゃんは笑う。


違う……そういう好きじゃないんだ。僕の告白は……届いていないのかな。



「違うの。僕……1人の女性として、聖奈ちゃんのことが好きなの。笑った顔、優しいところ全部全部大好き」
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