イケメン双子の総長さまは孤独な姫を甘い愛で包み込む。

バイクを降りて辺りを見渡していると柴崎弟は急いでいるのか私たちを急かす。


ここは、どこなんだろう。


初めて来た場所に不安を覚える。


辺りはシンと静まり返っていて電柱やシャッターのしまったお店とかがたくさんある。


どこかの商店街らしき場所で周りには誰もいない。


自分の住んでる街の近くにこんな場所あったんだ……。



「お前が急に今日みんなを集めるからだろ、バカが」


「だってー。まさか今日姫に会えると思ってなかったんだもん」


「姫?コイツがか?それは初めて聞いたぞ。ちゃんと説明しろ」


「それは後で。とにかく今は急ごう」



そんな訳の分からない会話をぼんやりと聞きながら私は双子の後ろを静かについて行った。


私、なんかとんでもない事に巻き込まれてない?



「ついたよー。さぁ、お姫様、お先にどうぞ」


「お、お姫様!?」



数分歩くとこれまたガラッと雰囲気の変わった場所に出た。
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