【コンテスト作品】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。
③婚活に活躍するメガネ


 そして迎えた土曜日。
 私はあずさと待ち合わせ、宮栄さんの働くメガネショップへとやって来た。

「いらっしゃいませ!」

 店内は土曜日だからか、少しだけ混雑しているが、スタッフさんの明るい声が店内に響いている。

「えっと……」

 宮栄さんは、今日はいるのかな?
 辺りを見回してみても宮栄さんの姿はない。

「いらっしゃいませ。本日は何かお探してでしょうか?」

 私たちに気付いたスタッフさんが、私たちに質問してくる。

「あの、今日宮栄さんは……?」

「あ、宮栄でしたら、今別のお客様を対応中でございますが?……もし良ければ、対応が終わり次第お呼びしましょうか?」

 優しいスタッフさんが気を遣ってくれたのか、そう言ってくれる。

「あ、えっと……」

 忙しいのにそれは申し訳ないと思っていたが、あずさが「お願いします。私も宮栄さんにメガネ選んでほしいので!」と口を挟んでくる。

「ちょっとあずさ!」

「かしこまりました。では対応が終わり次第伺いますので、良ければ店内ご覧になってお待ちください」

「ありがとうございます!」

 あずさの強引さにより、宮栄さんを待つことになった私たち。

「良ければクリーニングしますよ?」
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