ひだまりで誓う桜色の愛
「道端でうずくまってたらどうしようって、心配で心配で。気分は大丈夫? 悪くない?」

「大丈夫。元気だよ。お気遣いどうもありがとうございます」



迎えに来た理由が判明し、苦笑しながらお礼を言った。


大雨ならまだしも、一時的な雨。

嬉しいし安心するけど、練習時間が減ってしまったのは申し訳ない。



「でも、部活抜けてまで来なくていいから。元々今日も頼んでないし。来るなら一言連絡して」

「わかった! 姉ちゃんも、やばそうな時は連絡してよ? 秒で駆けつけるからさ!」

「はいはい」



歩き始めた柊太の後を追いつつ、スマホを覗く。



【おつかい終わった。今から行くね】

【着いたよ。裏の駐車場で待ってる】

【ごめん。妹が家の鍵忘れたみたいだから帰るね。また今度埋め合わせする】



連投された複数のメッセージ。


急用ができちゃったのかぁ。

残念だけど、家に入れないと塾の準備できないし。帰るしかないよね。


肩を落としながらも、彼の優しさにじんわり胸が温かくなったのだった。
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