ひだまりで誓う桜色の愛
今日の天気は予報と同じく、晴れ時々雨。

現在、雲間から青空が見えていて日差しが出ているが、母が言うには早朝に小雨が降ったとのこと。


換気のために開けていた窓を閉める。


東の空に浮かぶ濃い灰色の雲。恐らくあれが雨を降らせたのだろう。

一方、西の空にある雲は白くて薄く、今のところ、雨が降りそうな気配は感じられない。


降水確率30パーセントって言ってたから、残りの7割にかけようかと思ったけど……万が一のことを考えて持っていこう。


髪型を整え、おでかけ用バッグに折りたたみ傘を入れて玄関へ。

最終確認をして外に出ると、がら空きだった駐車場に1台の白い車を見つけた。



「千早さーん！」



目が合った瞬間、窓を開けて手を振ってきた。ドアに鍵をかけて小走りで向かう。



「おはよう！」

「おはよう。遅くなってごめんね」

「大丈夫だよ。まだ時間前だし」



窓から顔を出して目を細める沢村くん。

車が立派だからなのか、それともピカピカだからなのか。いつもより笑顔が眩しく感じる。
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