とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
碧君は、メニューを私達の前に広げた。


居酒屋の個室。


最初はお酒を飲みながら3人でワイワイ話をした。


本当はすぐにでも切り出したい気持ちを我慢して、40分くらい経ってから、飲んでいたビールをテーブルに置いて琴音ちゃんに話しかけた。


「ねえ、ちょっといいかな?」


仕事のことや、学生時代の楽しい話はここでおしまい。


「何? 絵麻ちゃん」


「どうして鳳条君と結婚することになったの?」


「えっ」


「この前みんなで集まった時、別に何も言ってなかったじゃない? もしかしてあの時はもう結婚するって決まってたのかな~と思って」


わざと笑顔を作ったら、琴音ちゃんは一瞬にして顔を強ばらせた。


「えっ、あ、あの……」


すごく困った顔をして、何か隠してる?


「絵麻、そういうことは聞かない方がいいよ。プライベートなことだからね」
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