とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
『うん、まあ。琴音に勇気もらったのに、それでもなかなか言えてなかったからね。いつまでも逃げてちゃいけないって。でも……やっぱり撃沈した。「碧君じゃダメ」って』


碧の苦笑いが聞こえた。


「あ、あ……」


『でも、俺も諦めなかったよ。もう、これが最初で最後の告白になると思ったから。自分の人生かけて伝えようと思った』


その言葉、キュンとする。


自分の人生かけて……って、碧、すごくカッコいいよ。


『龍聖は琴音が好きだからどうにもならない。絵麻のことは俺がちゃんと幸せにするからって。押して押して……俺、かなり情けなかった』


「そんなことないよ。すごく素敵だよ、その告白」


『そう言われたら照れるけどね。絵麻はね、好きだって言ったらすごくびっくりしてたよ。全然気づかなかったって。『一生、龍聖君を好きな気持ちは変わらない、それでもいいの?』って……絵麻に聞かれた』


「う、うん」
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