とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
「お2人とも末永くお幸せに。そして、我が榊グループをこれからもどうぞよろしくお願い致します」


社長さんは、ニコッと微笑んで軽く会釈した。


「榊社長、それはこちらのセリフです。こちらこそ鳳条グループをよろしくお願い致します。榊社長も、雫さんとはおしどり夫婦ですからね。雫さんにも紹介したいので、近々、琴音を連れてご挨拶に伺ってもよろしいでしょうか?」


「それは嬉しいよ。雫も喜ぶ。ぜひ楽しみにしてるよ。龍聖君、色々大変だろうけど、しっかり頑張って」


「はい、本当にありがとうございます」


私達は榊社長と別れ、百貨店を後にした。


龍聖君は社長になって、これからも、こういうすごい立場の人達とお付き合いしていく。


私、足手まといにならないかな……


鳳条グループ、鳳条 龍聖社長の妻として、恥ずかしくないような自分にならなければいけないと思うと、ちょっと不安になる。
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