遊木くんの様子がおかしい



「だって…‪そんな感じ全然しないし」


「宇紗子が気付いてないだけかもよ〜」


「……うーん…でも、ほんとにしないんだよね…」




なんて説明すればいいか分かんないけど

ほんとに遊木くんからそういう雰囲気を全く感じられなくて。



ただクラスメイトをおもちゃにしてる、みたいな。


だってそもそも、まだあんまり話してないのに遊木くんが私を好きになる理由がない。




「宇紗子がそこまで言うなら違うのかもね」


「うん、そうだよ」


「じゃー私は先に帰るよ。彼氏とデートだから」


「了解! 私も掃除しなきゃ。
楽しんできて〜!」




教室を後にする恵美を見送って、私は掃除を再開させる。


そして黒板を綺麗にしようと近寄って、端に書かれている日直の名前が目に入った。



…あ、今日の日直って遊木くんだったか。


確かに黒板何回か消してたな。

消し方が汚いって男子に笑われてたけど。


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