遊木くんの様子がおかしい

似合ってる







体育祭も無事終わり、すぐに迎えた期末テスト。


なんやかんやちゃんと勉強するタイプの私は特に問題無くテストをこなせた。

…と思う。


まあ良くも悪くも無いって感じかな。





「三島〜」




後ろから遊木くんのだらけた声が聞こえてきて、私は鞄を机に乗せながら振り返った。


テスト期間になると席が出席番号順になるんだけど、実は遊木くんとは番号が前後で席も後ろなんだよね。




「うん?」


「テストできた?」


「あー…まあそこそこできたよ」


「すげー。かっけー」




さすが三島ー、なんて言いながら遊木くんも鞄を机に乗せて帰る支度を始める。



……うふふ。

遊木くんにすげーって言われちゃった。




と、密かに喜んでいると向こうから南ちゃんがウキウキとした様子で歩いてくるのが見えた。





「うさぴょん! 再来週の土曜日にある夏祭り、皆で行かない!?」




…へ?

夏祭り……って、そういえばポスター貼られてたっけ。




「え、行きたい」


「ほんと!? めぐみんはうさぴょん行くなら行くって言ってたし、OKだね! やったー!」


「皆って何人くらい行くの?」


「クラスの女子〜7、8人くらい? 何人かは彼氏と行くとか言ってた」




へぇ! 結構多いね。


彼氏と夏祭りか……いいなぁ。

すっごい青春を感じる。



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