帰国子女の彼と過ごす日々はきっと甘くなるだろう
元旦
〇陽翔の部屋

陽翔 「梨沙は……昔から可愛かった。ぽっちゃりしてて、ぷよぷよしてて、手を繋いでも気持ちよかった。」


梨沙 「(笑)昔は太ってたからね〜」


陽翔 「それでも!6歳の記憶だけど梨沙の事好きだったよ。」


梨沙 「私はあまり記憶がないの、庭で遊んでたかなっていう程度」


陽翔 「そうか…ママさんからボーイフレンドはいないって聞いていたけど、梨沙にはいい人がいるんだね」


陽翔はシュンとした哀しそうな顔になった。


梨沙 「え?いい人はいないよ、ただ好きな人?っていうか気になる人はいるかな……」


ママったら陽くんに何言ってんのよ!


陽翔 「……Kissして…ごめんなさい」


梨沙 「うん、わかってくれたらいいの、とりあえず生活出来るようになるまでは頼ってね、学校でも、一応私、生徒会長だから」


陽翔 「凄いね」


梨沙は首を横に振った


梨沙 「全然そんなことないよ、だから海外での距離感は違うと思うから、その……キスとかしなければ……仲良くしようね、陽くん」


陽翔 「…わかった、頬もダメ?」


わかってくれてよかった……


梨沙 「……挨拶くらいなら……じゃあ、WiFiの工事が済むまでは私の家でなるべく過ごそう」


陽翔 「いいの?」


陽くんの顔が明るくなった。

陽くんは意外と表情が豊かだ。


梨沙 「もちろん、今日のカウントダウンも一緒に過ごそうね」


2人は梨沙の家に戻った。



〇梨沙の家


2人で夕食を済ませて、テレビを見る。

歌とかお笑いとか色々チャンネルを変えながら2人で笑っていた。

5、4、3、2、1

梨沙 「おめでとう〜陽くん」


2人は拍手をしていた


陽翔 「ハッピーニューイヤー!」


陽くんはシンガポールの家族と電話をしていた。


ビデオ通話にしてくれてシンガポールの家族にも挨拶をして、夜の綺麗な景色やイルミネーションを見せてくれた。


梨沙 「綺麗〜」


陽翔 「だろ?いつか梨沙を連れていきたい」


梨沙 「行ってみたいね(笑)」



WiFiが繋がったらパソコンも買うと言っていた。

工事予定は1月中旬とママから聞いている。



梨沙は温かい飲み物を運んできた。


梨沙 「陽くん、明日は、あっ、今日はね、ちょっと一緒にいられないの。」


陽翔は一瞬寂しそうな表情をしたがすぐに笑顔になった。


陽翔 「大丈夫」


梨沙 「中学のバスケ部で初詣に行くの」


陽翔 「うん、行っておいで、待ってる」


梨沙 「なるはやで帰ってくるからね」


陽翔 「なるはや?」


梨沙 「あっ、なるべく早く(笑)」


陽翔 「いいよ、ゆっくりしてきて、僕の為に随分梨沙の時間を使ってるし、梨沙の自由な時間がないだろ?」


梨沙はキュンと胸がなった。

私の事もちゃんと考えてくれるんだ……

梨沙は少し嬉しかった。


最初はママに言われて何で!って思ったけど、陽くんのことはやっぱりほっとけない



2時を回るとパパとママが帰ってきた。

パパ 「まだ起きてたのか」


梨沙 「うん、おめでとう〜パパ、ママ」


しばらく4人で話した。




陽翔 「じゃあ、僕帰るね」


梨沙 「あっ、おやすみ〜」


陽翔は3人に挨拶をして、隣の家に帰っていった。



〇梨沙の部屋

ベッドに座った。



ショッピングモールを歩きすぎてふくらはぎを軽くマッサージした。

そういえば……私、陽くんとキスしちゃったんだ。


1人になるとまた思い出してしまった。


正直嫌じゃなくて凄く気持ちよくてたくさんしちゃったけど……キスしてる時は先輩の事は考えなかったな、陽くんに包まれて気持ちよかった……


もしあのまま流されてたら陽くんと最後までしちゃってたのかな……

梨沙は想像すると恥ずかしくなった。


陽くんは……どこまでしようとしてたのかな、凄く慣れてる空気だった。


梨沙 「はぁ……」


梨沙は大きなため息をつき眠りについた。
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