死神のマリアージュ
「にしてもひっさしぶり~!界人くん!」
「9年ぶりだもんな」
「最初パッと見たとき、一瞬誰だっけって考えた」
「私も」
「まーちゃんには実際“誰”って言われた」
「まーの超ストレートキターッ!けどまーがそう言ったのも分かる。おまえ見た目超変わったし。めっちゃ背ぇ伸びてんじゃん。今俺と同じくらいじゃね?」
「先月測ってもらったとき、182だった」
「マジ!?おまえも“イッパニ”キタ!?」
「うん。まだ成長止まんね」
「三人の中で界人くんが一番背低かったんだっけ」
「そーそー。そして」
「三人の中で俺が一番デブで、トロくてドンくさくて。スポーツは何をやっても下手で苦手だった」
「えっ?ホントに!?」
「ホント。だから俺はいっつもいじめられてた。あの頃の俺は典型的ないじめられっ子の成りしてたから、いじめっ子たちには恰好のターゲットに見えたんだろうね。そこをいつも忍くんとまーちゃんがやっつけてくれてさ」
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