死神のマリアージュ

選んで決める権利あるよね

私は、綿貫さんとつき合ってる(つまり綿貫さんのカノジョ)クラスメイトのまリア充(安倍まりあ)に、綿貫さんのことを聞いてみることにした。
そういえば、まリア充から綿貫さんのことを聞かれたのはいつだったっけ。
先々週・・は中間テスト中だったから・・・てことは先週か。
あれから随分時間が経ったような気もするし、そうじゃない気もする。
まリア充から聞かれるまで、綿貫さんの身に何が起こったのか、それとも何も起こってないのかすら私は全然知らなかったし、今も全然分からないんだけど・・。

教室に着いた私は、真っ先にまリア充の席を見た。けど本人は座ってないし、教室にもいない。

「ねえちなっちゃん、まリア充知らない?」
「あぁ・・まリア充なら早退したよ」「え」
「カレシが突然転校したってニュースをカレシ本人からじゃなくてウワサ聞いて初めて知ったうえによー、カレシはすでにいないって事実まで加わってみろよ、そりゃカノジョとしては大ショック受けて当然じゃね?」
「あれ?白虎今、“転校した”って言ったよな?」「俺はそう聞いたぜ」
「え?私は退学したって聞いたけど」と言ったちなっちゃんに、私は「私もそう聞いた」と言った。
< 230 / 359 >

この作品をシェア

pagetop