死神のマリアージュ

塩味のたまご焼きは、お母さんの味

「えーっとこのあたりのはず・・あぁいたいた!きよみ女史~!」
「ごきげんよう、神谷忍氏。神谷雅希女史。その方たちが、神谷忍氏が私にメッセした例の“今日の昼連れてくる友だち”ですか?」
「そうだよ。界人は俺とまーの幼馴染で9年ぶりに再会したばっか。で、真珠ちゃんは界人のー、まぁなんつーか・・身内みたいなもんだな」
「要するに、あなた方の友人ですね?」
「うん。きよみ女史とも気が合うと思う」
「神谷雅希女史が推すのであれば、そうなのでしょう」
「俺の推しじゃダメってことかい」
「そうは言ってません。言ったのは神谷忍氏自身です」

また始まった。
きよみ女史と忍は、会えば必ず言い合う。
仲が「悪い」というより「良い」。いや、「とても良い」のだけど。
二人の言い合いがエスカレートしないうちに、私は「早くお昼食べよう」と言って、二人を現実に引き戻した。
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