大変恐縮ではありますが、イケメン執事様と同居させていただいております。

「また転ばれたら困るので」


キュンッ。

「いやいやいやいや」

キュンッじゃない、キュンじゃないのよ私の胸よ！

「ほう。そんなにいやですか、喧嘩売ってますか」

「売ってない、売ってないし、いや、そもそも論点の相違っていうか、いやではなくもなく……」

バグる私に聖司くんは何を思ったのか、「いいですか、お嬢様」といつもの執事の顔をする。

「念には念を、です。もし顔に傷など作られては今度のお披露目会の時に審査員たちの心証に影響します」


んんんまたそれかい！


「へいへいわっかりやしたよー」

「ほんっとお嬢様は口の利き方がなってねーでございますね」

「はいブーメラーン」