声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
 私は翌日、お父さまのお部屋を訪ねて自分の決意を述べました。

『オリヴィエ・ブランジェ第二王子との婚約をありがたくお受けさせていただきます』

 私は紙に書いてお父さまに差し出しました。
 お父さまは私の決意を受け取り、大きく頷きながら「ありがとう」と言ってくださいました──

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