崖っぷち告白大作戦⁉︎〜彼氏と後輩に裏切られたら、何故か上司に寵愛されました〜
***

 そこからはもう天莉(あまり)の抵抗なんてどこ吹く風。

 (じん)は器用に天莉を生まれたままの姿に剥いてしまうと、自分は《《着衣のまま》》天莉と向き合った。

「ヤダっ、尽くっ、な、んでっ!?」

「だって天莉、俺が服を脱ぎ始めたら逃げようとか思ってただろ?」

「――っ!」

 天莉の性格からしてきっとそうだろうな?と推測して動いたのだが、尽の指摘に見開かれた天莉の双眸(そうぼう)が、『何で分かったの!?』と語り掛けてくるようで、思わず笑ってしまった尽だ。

(可愛すぎだろ、天莉)

「俺はね、別にあとから一人で入り直してもいいんだ。だから――」

 真っ裸の天莉をじっと見つめていたい気持ちはある。
 だけどあんまり追い詰めたら可哀想だな?とも思って。

 尽はいつも愛用している今治(いまばり)の肌触りの良いフェイスタオルを一枚天莉に手渡すと、にっこり微笑んだ。

「何もないのは気持ち的にしんどいだろう?」

(まぁ、タオルの一枚や二枚、その気になれば何とでも出来るしね)
 などと心の中で思っていることはおくびにも出さず――。

 天莉は、尽の手渡したフェイスタオルをまるで最後の(よすが)ででもあるかのように胸前で抱き締めると、(こぼ)れ落ちそうにたわわな胸を隠すみたいにぎゅっと押さえつけた。

 その様が、今すぐ抱きしめたくなるほど可愛いと思ってしまった尽だ。
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