死体写真2
そう聞いたのは別に深い意味はなかった。


ただ、青春といえば学校をサボってブラブラするときもあるんじゃないかと思っただけだった。


けれど明日香はそれを聞いて大きく目を見開き、そして「そうだね、あるかもね」と、頷いた。


明日香の反応を見た瞬間、豊の中で5時間目の授業を受けるという選択肢が消え去っていた。


「サボるとしたら、どこで?」


「例えば、屋上?」


「青春映画っぽいね」


そんな会話をして、ふたりで本当に屋上へ向かった。


ただ、現実と映画の違うところと言えば屋上が解放されているかどうかだった。


残念ながら明日香たちの通う高校では昼休憩が終わる5分前には屋上へのドアが施錠されてしまう。


ふたりが到着したときにはすでに鍵がかけられていた。


ドアの前でふたりして立ち止まり、目を身交わせて笑いあった。


なんでもないことのようだけれど、たしかにこの時心が通じ合った気がした。


「仕方ないから授業に出よう」


「それがよさそうだな」
< 191 / 253 >

この作品をシェア

pagetop