死体写真2
結がそう呟いたときだった。


不意に前方の木々が開けて広間が現れたのだ。


それを見た数人の生徒たちはわっと駆け出す。


広間はフェンスで囲まれているが、その一角が門のようになって左右に開かれている。


その先には広いグラウンドがあり、更に奥に大きな建物が見えていた。


「なんだ、結構綺麗じゃないか」


大河が建物を見た瞬間呟いた。


目の前の建物はつい数年前に塗り替えられたのか、白く清潔感のある外観をしている。


太陽の光を浴びてキラキラと輝いて見えた。


「それにしても、こんなところで勉強なんてしなくていいのにね」


建物へ向かいながら結は唇を尖らせる。


今回林間学校へ集められたのは3年A組の中間テストで平均点が取れなかった生徒たちばかりだ。


一科目だけ平均点を逃してしまった生徒もいれば、ほとんど全科目平均点以下だった生徒もいる。


「学校の教室は特別進学クラスが使うらしい。夏の強化訓練だってさ」
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