マグ

とにかく私は気持ち悪くなりながらもママが用意してくれる夕飯を食べた。


よほどお腹が空いていないと練り物を箸で掴む気も起きないので、私は朝食と昼食は抜く事にした。


朝食は最近、少し胃もたれがするので、私の分は用意しないでとママに頼んだ。


昼はいつも学食で、講義が一緒のサークルの友人や真澄と定食を食べていたのだが、飲み物だけにした。


みんなにダイエットしているのか?と尋ねられる度に『夕飯をきちんと食べなくてはならないから』と事実を答えたのだが、誰も信じない様子で、何度もしつこく理由を訊かれた。


しまいには『そんなことしていると拒食症になっちゃうよ』と叱るように忠告してくれる友達もいた。

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