マグ

私は落ち着きなく店内を見渡しながら考えた。


こんな所で、部下のOL達に奢ったりしているのだろうか?



「何だ、凛はこういう店はあまり来ないのか?」


きょろきょろしている私に向ってパパは、あまり力のない笑顔で私に聞いた。


「こんな店来るはずないでしょ。バイトもしていない学生が、こんな所で飲み食いする財力があるわけない」


私は憮然として答えた。


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