マグ

というのも、私をこのサークルに勧誘したのが真澄で、私は彼以外に知り合いがいないから。


人見知りする私は、他のメンバーとすぐに打ち解けることもできずに、真澄の後を追い掛けるように歩くしかなかった。





大学に入って二週間くらいした頃

やっと大学のシステムは分かってきたものの、まだ誰とも親しくなれない私は、昼休みに中庭のベンチにひとり座っていた。


そして何をするわけでもなく、ただぼうっとしていた。


そこに真澄がひょいと現れ、話し掛けて来た。


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