マグ

「凛は色々と恵まれているってことじゃないのか?自分であれこれ考えなくても周りが一生懸命、凛にとっていいことを考えてくれたんだろう?」


「そうなのかな?」 


「よくは分からないけど、凛を見ているとそんな感じがするよ」


そう言って彼は私に手を伸ばした。


まるで食後のデザートに手を伸ばすみたいに。


私に再び緊張が戻って来た。


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