マグ

この場から逃げ出さなくても大丈夫。


兄はこれ以上、私に暴力は振るわない。


何で殴られたのかよく分からなかったが、何となくそう思った。


急に殴られたのに、兄に対して危険を感じなかった私は、そのままの格好で黙って兄を見ていた。


そして兄が何か言って来るのをただ待っていた。



< 87 / 425 >

この作品をシェア

pagetop