恋愛したことのない仕事人間が、真っ直ぐに愛を告げられまして。
婚活パーティー


 仕事ではない日曜日。
 家でゴロゴロしていると、突然スマホが鳴った。


『もしもしー千花?』

 着信相手は、専門学校時代の友人の美奈代(みなよ)だ。前日に行った九条ケアで働いている介護福祉士でもある。


『そうだけど……どうしたの?』

『今夜暇? 暇だよね?』

『まぁ、そうだね』


 美奈代の否を言わせない!と伝わる声に苦笑いをしながら答える。今までの経験から、なんか嫌な予感するなぁ……と考える。


『今日、婚活パーティー一緒に行かない!?』


 ……はい、予感的中。だけどここで拒否したら、めんどくさいことになると経験上分かっている。


『なんで、私を誘うの?』

『高校の時の友達と行こうとしたのに、ドタキャンされちゃってさ。前払いだったし、当日キャンセルはキャンセル料かかるから。行ける人、思いついたのが千花だったの!』

『……そうなんだ。で、何時なの? それは』

『行ってくれるの!? さすが、千花だな。まぁ、千花も結婚できるならしたいって言ってたし運命の人に出会えるかもよー』


 切り替え早いなぁ……そういえばそんな話をしたような気がするけど、それ結構前だよね。専門学校卒業してすぐの頃じゃないかな。


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