"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
ファン全員が手を叩きながら身を乗り出す。

するとオセオンは、人差し指を自分の唇の前に立たせ、静かにというポーズをしてみせた。

『いいか、お前たち、俺と過ごすこの時間を汚れたものにはしたくないだろう。ならば、俺と約束しろ』

皆、うんうんと首を上下に動かす(なんでも言って、オセオンとの約束は必ず守るから)そんな表情だ。

『この会場に入ってからのことは、決して口外するな。お前たちの心の中だけに留めておけ。一人でも俺との約束を破るような者がいれば、もう二度と、俺はお前たちの前に姿を現すことはない。お前たちだけではなく、ここに来れなかった者たちの前にもだ。だから、この約束は絶対に守れ。もし、守る自信がなければ、今、ここから出て行くといい。どうだ。約束できるか?守れない、守る自信がなという者は手をあげろ』

皆、口をつぐみオセオンを見つめる。

『お前たち、守れるんだな』

口をつぐんだまま、頷く。

今まで情報が漏れなかったのは、全てのファンがしっかりと約束を守っていたからなのだと、ファンの質の高さに脱帽した。

『お前たち、最高だな。ならば、約束の証としてこれをプレゼントさせてもらおう』

オセオンがパチンッと指を鳴らすと、スタッフが一人一人に黒い長方形の箱を配っていった。
配り終え、スタッフが後ろへ下がると『開けてみろ』とオセオンに促され、ゆっくりと箱を開けた。

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