【一気読み改訂版】とし子の悲劇

【第64話】

時は、夜の10時過ぎであった。

またところ変わって、アタシがバイトしている天神前通りのローソンにて…

アタシは、店内で新しく来たお弁当を陳列ケースに並べる作業をしていた。

そんな時に武方《たけかた》さんが突然やって来た。

アタシは、武方《たけかた》さんに対して思い切り怒った。

「あんたはなんで桃陵公園《とうりょうこうえん》ヘ行ったのよ!!どうして危ないことしたのよ!?」
「とし子さん、私は章平《しょうへい》さんを助けるために桃陵公園《とうりょうこうえん》に行ったのだよ…私が行かなかったら章平《しょうへい》さんは前の嫁さんと竹宮《たけみや》と言う男に殺されていたのだよ〜」
「あんたは、竹宮《たけみや》がどういう男なのか…知らないみたいね。」
「とし子さんは、竹宮《あのおとこ》のことを知っているのか?」
「なんでアタシにそんなことを聞くのよ!?」
「あの男が『オレの女《レコ》がどーのこーのといよったから…」
「そんなことは知らないわよ!!…アタシがどこの男と付き合おうが関係ないわよ!!それよりも、アタシはあいつとやり直す気はないわよ!!アタシはあいつと離婚すると言うたら離婚するわよ!!」
「とし子さん、少しは冷静になった方が…」
「冷静になって話ができる状態じゃないわよ!!」
「とし子さん、章平《しょうへい》さんは今日の午後に…」
「(ボソッ)工場から出向を言われたのでしょ…ザマーミロよ。」
「ザマーミロって…それは言いすぎだよ!!」
「ますますはぐいたらしいわね!!あいつはアタシにきついDVを加えたから、任されたお仕事を取り上げられたのよ!!だからザマーミロよ!!」
「とし子さん…」
「あいつがあいこちゃんのお母さまにもきついDVを加えていたことも聞いたわよ!!…最初から4番目の嫁はんはDVで殺した…他にも、チジョウのもつれでトラブった時も女を何人か殺したと言う話も聞いたわよ!!」
「そんなことよりもとし子さん、章平《しょうへい》さんがとし子さんに帰ってきてくれと言うてるよ。」
「ますますはぐいたらしいわねダンソンジョヒ魔!!拒否するわよ!!アタシは、あいつとやり直す気は全くないと言うたわよ!!」
「だけど、章平《しょうへい》さんはやり直したいと言うてるのだよ…」
「もう怒ったわよ!!今から田嶋《くみちょう》に電話するわよ!!」

ブチ切れたアタシは、スマホを取り出したあと電話をかけた。

(プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…ガチャ…)

「もしもし、田嶋《くみちょう》さんと代わって…武方《クソバカ》がアタシに言いがかりをつけに来たわよ…竹宮《たけみや》さんの拳銃《チャカ》でドタマかち割ってくれる?」

端で聞いていた武方《たけかた》さんは『イヤだ〜死にたくない〜』と言いながら逃げた。

「逃げるな!!」

アタシは、逃げ出した武方《たけかた》さんを怒鳴りつけた。

ところ変わって、ロッカールームにて…

ロッカーの戸をあけたアタシは、小さな鏡に写っている顔をじっと見つめた。

アタシは、右手でほがそ(ボサボサ)の髪の毛を思い切りかきむしった。

その後、青色のブラウスを脱いで、ロッカーの戸に思い切り叩きつけた。

何なのよ一体…

あいつはアタシにどうしてほしいのよ…

出向《クビ》を言われたことがつらい…

バカじゃないの…

アタシにきつい暴力をふるったことが原因でお仕事をなくしたのでしょ…

じゅんきがあいこちゃんをシツヨウに犯したことを見過ごしたからでしょ…

レイプ魔の伜《クソガキ》をヨウゴしたからでしょ…

だから出向《クビ》になったのよ…

ザマーミロ…

いいきみだわ…

許さない…

あいつのことは、一生許さない…

あいつの親類縁者どもは、全員のろい殺してやる!!

アタシは、再び右手でほがその髪の毛を思い切りかきむしった。

その後、白のブラジャーを思い切りちぎって、ロッカーの戸に思い切り叩きつけた。

キーッ!!

何なのよ一体!!

「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」

めちゃくちゃイラついたアタシは、その場にペタンと座り込んだ。

そして、くすんくすんと泣いた。
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