寝付けない夜、 君の隣
そんな嫌なことがあった日は、早く家に帰って涼に慰めてもらうのだけれど、その家までもつかないほどに足取りが重い。

早く帰りたいのに、帰れない。

1人になりたい。

でも涼に会いたい。

そんな思いが重なって、ゆっくり歩いているわけなんだけど。

いくらゆっくり歩いたって家には着くもので

マンションの鍵を差し込んで、エントランスのドアを開ける。

部屋の前までついて、入ろうかな、なんて思い始める。

帰らなくても、いいんじゃないかな。

涼、心配するかな。

でも、迷惑かけたくないと思ったから家に入る。

鍵を開けて家に入る。

「ただいまー…」
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