大切なもの
「ではシグレ。KAIよ…美幸を頼むぞ。」
「はい。」
KAIは返事をし、一礼した。
魔王は頷く。
「さぁ、美幸はKAIの腕に掴まれ。」
「はい。」
魔王とKAIは姿を消した。
残された、美幸の両親。
「美幸は下界での生活が長かったからな…未練でもあるのか?」
「ええ。何だか、浮かない顔で帰ってきましたから…アチラでご迷惑にならなければ良いのですが…」
美幸の両親は心配そうな顔で言った。