あなたに好きと言えるまで

どうしても彼に聞きたい事があった、

「もし私が河崎さんより先に告白していたら、君嶋くんはOKしてくれた?」

「もちろん、付き合ってみないと分からないでしょ」


やっぱり好きなら好きと言わなきゃだめだ、秘めた気持ちが相手に伝わるわけがない。

「もう隠さないから! 私は君嶋くんが好き!
もう河崎さんの事は忘れて私だけを見て!」

素直になれたストレートな言葉は、自分ですら新鮮に感じていた。

「頑張るよ、君を悲しませないように、
でも、僕は君の泣き顔が可愛いくて仕方がないんだけどね」

ひどい! 
確かに泣き虫だけど、私だって泣きたくて泣いているわけじゃないのに、、

「もう、嫌い!」

「僕は好きだよ、、」

「なんで、初めての好きを今言うの!」

「僕の言葉に反応して、そうやってすぐ赤くなるでしょ、恥ずかしげな顔が堪らなく可愛いい」

んーーーっ、
「もう大嫌い!!」

「はははっ、僕は大好きだから、
君の笑顔を守りたい、それだけは忘れないでいて」

貴方は女心をくすぐるのが上手だ、、
もっと弄ばれたいって思えるぐらいに、私は貴方に夢中になっていく、、

女の子を宝物のように扱ってくれる優しいひと、

だから、私も素直になれる、

同級生の男の子が決して言えないような魔法の言葉も私を虜にして離さない、

どんなに辛い事や悲しい事があっても、最後は貴方の温かな胸が、きっと私を慰めてくれる、
そう信じて、
私は彼の胸の中で、甘えた声で囁いた、、



「うそ・・・・やっぱり、好き」



                         完


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