激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜
同居が始まりました


 同居を始めて一週間が経った。


「穂貴さん、お昼のご飯できましたよ」

「ありがとう。美宙ちゃん……これが終わったら行くね」


 私は、穂貴さんの希望で名前で呼ぶようになった。これから同じ苗字になるのに藤乃と呼んでいたらおかしいでしょ、と言われてしまえば頷くしかなかった。
 ご飯の配膳をしていれば穂貴さんのことを考えていると、後ろから優しく抱きしめられる。


「……っ、ほ、穂貴さんっ」

「美宙ちゃん、今日のお昼も美味しそうだね」

「は、はい。食パンが、賞味期限近かったのでフレンチトーストにしてみたんですっ……穂貴さん、あの離していただけませんか?」

「ん、なんで? 美宙ちゃんは、こうするの嫌なの?」


 そんなことはないけど! でも、とても密着してるしこんなくっつかれたら心臓がドキドキしてたまらなくなるんだよ。


「なら、いいでしょう? そうだ、美宙ちゃんが染めた糸が綺麗に色がついたよ。後で一緒に織ってみない?」

「いいんですか?」

「うん。いいよ……勉強とかやることないなら、だけど」

「大丈夫です。大学の課題はもう終了していて宮下さんにお願いをして郵便に出したので」


 私の本業は一応大学生。通信大学とはいえ、卒業まではちゃんと課題提出する必要があるし学費は旦那様が払ってくださっている。だから頑張らないといけないのだ。




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