人間オークション ～100億の絆～

―麗亜side—

「ただいま戻りました……。」


お母様の精神状態がよくないとお父様から聞いて急いで家に帰ってきた。今までそんなことなかったのに一体何があったのかしら…？


「おかえりなさい、麗亜。」
「お母様、体調は…？」


「貴女が帰ってきてくれたから嬉しいわ。如月さんのお家はどうだった？」
「それなりに楽しかったですよ。それに面白い女の子がいるんです。命(みこと)って言って……。」

「みこと…？素敵なお名前ね。」

「ええ、そうね。」


お母様から何か狂気的なものを感じる。いつもと何かが違って怖くなる。



「みことちゃん、今度お家に招待したらどう？」

「招待って、ここの家に？」
「そうよ。私も会ってみたいもの。きっと命ちゃん可愛いのね。」

「可愛い…そうですね。面白い子ですよ。」



「ねえ、麗亜。あなた、可愛い妹が欲しくない？」
「妹…ですか？」

「そうよ。本当はいるべき存在。こんな世界に生きてなきゃ一緒にいられたのに……。」
「お母様、少し休まれた方が……。」




「ねえ、あなたもほしいでしょう？麗亜」