人間オークション ～100億の絆～

食事を終えると如月さんの部屋に戻ってきた。お風呂に入れてご飯も食べられるなんて人間オークションに感謝……




って、違う！



落ち着け私。こんなの普通じゃないの。私は如月さんの玩具で……って、玩具って具体的に何をするんだろう……。


「命(みこと)、お前に渡すものがある。」



如月さんが出してきた小さな小箱。箱を開けると綺麗な石がついているネックレス……というより


「これ、首輪…？」

「ああ。よく分かったな。」
「いやだ、こんなの。」



「いや、お前犬っぽいし似合うだろ。」

「だったら玩具の方がまだマシよ！首輪なんて絶対に嫌！」
「これは僕のものだって印だ。これは命令だ……。」


このままではキリがないと思い反抗するのを諦め首輪をつけてもらう。こんなの、後ですぐに取ってやるんだから。







「お前だけは……僕の傍を離れるな。」
「え……？」


「何でもない。とっとと寝ろ。」




私の頭を撫で部屋を出て行ってしまう如月さん。さっき首輪をつけたときの顔が忘れられない。どこか悲しげで泣いてしまいそうな顔をしていた。




「離れないわけないよ……だって私は……。」