フユノサクラー真冬の夜、恋の桜が舞ったー

第1章/ナカマー雑食系集うー

=雑食系集う①=




ナナボシ先生はフェイント好きだった


それは今日の2時間目…


いきなり、その”仕分け作業”を提案してきたのだ



***



先生の問題提議は、確かに理に叶ってはいたが…


誠和東中、2年A組の面々にとっては、あまりに唐突過ぎた


『…今の世の中、極です。でも、仕方がありません、法治国家ですから。極端な方向性どっちに振れても、その結果はすべて多数決で決まるわけなので。この日本という民主主義国家では…』


この美人教師は、抽象的な言い回しを好んで駆使する


そして、カンペキにアニメ声だった…


***



『…みなさんは、この極の時代を生き抜いていかなければなりません。それには、どっちの側で生きていくにしても、反対側を論破できるレベルの意志と信念が不可欠です。そこで…』


ここで、ナナボシ先生は黒板に6文字を印した


ばかデカい丸まる文字で…


『はい…!今日は肉食系と草食系のどっちかを選択してもらい、そのあと、両サイドでのディペートとなります。さあ、皆さん、スタンスを決めてください!』


「…」


***


ここで補足…


肉食系は黒板に向かって左、草食系は右となっている


ナナボシ先生のGOから約30秒…


2年A組生徒の”スタンス”は出そろった


4人を除いて…





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