Cherry Blossoms〜いのちのかたち〜
「やめてください!確かにイエティの計画は失敗に終わりましたが、彼にはまだ利用価値がーーー」

「そんなことで俺は怒っていない!!」

ボスは腕を激しく動かし、キョンシーの腕を振り解く。ボスの言いたいことがわからずイエティとキョンシーが首を傾げると、ボスはゆっくりと息を吐き、少し落ち着きを取り戻してから言う。

「昼間に中学校を襲うなど、この組織全体を危険に晒すようなものだ。それにeagleの中にはゴールデン・ブラッドの持ち主がいるんだろう?その人間まで始末してしまったら、この組織にとって大きな損失だ」

イエティは、頭の中に一人の女性を思い浮かべる。緩くウェーブがかった長い黒髪の毛先をピンク色に染めた可愛らしい女性だ。そして、イエティは過去の記憶を思い出す。

「そういえば、こっち側に引き込んだフランケンシュタインが言ってたな〜。「特別な血液型なんだ」って。あの時、彼女も連れて来るべきだったかな〜」
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