終末のワルキューレ 戻り

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始まりの皇帝は転生す

嬴政こと秦の始皇帝は自分の死期が近いことを感じた。
朕が生涯誓うのは其方等だけよ。
 さらば、万里の長城。さらば、春燕に李斯に戦乙女に朕の可愛い子供らよ。
『馬鹿だね、嬴政。アタシらを置いて死ぬなんてさ』
 春燕の声が始皇帝の耳に響く。
『不好、どうせ死ぬのさ。泣くなよ、春燕』
 最期に見た世界は綺麗だった。紀元前210年、始皇帝は崩御した。

 始皇帝は自分の死が怖かったわけではない。
朕は転生する。
 始皇帝の魂は劉邦へ毛沢東へ習近平へとなり、今でも受け継がれている。


   終
  
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