冷酷な軍人は没落令嬢をこよなく愛す
布団の中でそんな押し問答をしてしばらく過ごす。

そんなたわいも無い会話が幸せだと感じる。

俺の誕生日の7月には婚姻届けを出そうと心に決める。

「ま、正臣さんの誕生日っていつですか?」
香世が俺の心を読んだかのように聞いて来る。

「7月10日だ。
そのぐらいに婚姻届けを出さないか?
七夕祭りの日でもいいが、どうする?」

「来月ですよ⁉︎」
えっ⁉︎っと驚いた感じで聞いて来るから
さも当たり前だと言う顔をして

「俺としては明日でも良いくらいだ。
何でそんなに驚く?」

「えっ…と…、こ、心の準備が…。」

心の準備が必要か?
既に3ヶ月ほどは一緒に生活してるのに…。

「香世がここに来てから3ヶ月は経った。
まぁ、いろいろあったから普通の生活とはいかなかったが…
俺としては充分過ぎるくらい待ったと思うが?」

香世が突然布団から出て浴衣を整え正座するから、俺もそれに従い浴衣を整えて布団に正座する。

「あの…こんな格好で何ですが…、
不束者ですが末永くよろしくお願いします。」
綺麗な所作で頭を下げる。
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