生徒会長さんの溺愛、とめられない。


頬を赤く染め、涙目になっている伊藤を見て、どうしようもない感情に襲われる。

………俺は変態か。


伊藤が、あんな小汚い男に犯される姿なんて、一瞬でも見ていられなかった。


体が、言うことをきかない。


「オイ、雪に汚い手で触れるな」


また、俺は余計なことをしてしまった。

何やってるんだ俺は。ヒーロー気取りかよ。


伊藤は安心したような目で、俺を見ていた。

俺を嫌いになったと思っていたが、怖がっていただけだったのか……? 

いや、それは俺の勘違いだ。


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