宮野くんに伝えたい想い~夢の世界から戻る方法は『好き』を伝え合うこと

8*葵ちゃんも告白

 2階の私が寝ている部屋へ。
 ふたりでベッドに座る。

「結芽、こっちの世界に来てから大丈夫だった?」

 葵ちゃんは目をウルっとさせながら、わたしの手をギュッと握る。

 心配してくれていたのが伝わってくる。
 つられて私も涙ぐむ。

「結芽が無事でよかったよ……すごく心配で。もう、ほんとに結芽のこと大好き!」

 私は今、葵ちゃんに嫉妬してて、葵ちゃんのことが嫌になっちゃったかもって思っていたのに。

 再会して、こんなことされて、言われて。やっぱり葵ちゃんのこと、好きで、仲良しでいたいなって思う。

 心はいつも複雑で、難しい。
 結局私は……。

「私も葵ちゃんのことが好……」

 最後まで言いかけた時、葵ちゃんは私の口を手でふさいだ。

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