捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました

3話 私の婚約者


 ウエーブのかかった金髪は陽の光を受けてキラキラと輝き、切長の瞳は燃えさかる炎のように紅い。
 まっすぐな鼻筋と薄い唇がバランス良く配置されていて誰もが見惚れるような美男子が目の前に座っている。

 これが私の婚約者であるウィルバート王太子殿下だ。私が十五歳で婚約者になってから二年半が経ち、月に一度はこうして王城の庭園にてふたりの時間を設けさせられている。

 私とは決して合わない視線。三分に一度は吐き出されるため息。静かすぎるお茶の時間。

 はっきり言って苦痛しか感じない時間だ。
 何故このお茶の時間がなくならないのかわからない。でも私から断ることなどできないから、いつもひっそりと考え事をしている。




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